御室流 小田美風華務長からのメッセージ
新年おめでとうございます。
皆様におかれましてはお健やかに新年をお迎えになられた由、お慶び申し上げます。
辛牛の年が明けました。辛丑の年は辛くて苦しい状況を乗り越え様々な結びつきがより深くなる年と言われています。コロナに苦しんだ旧年を思えばこの言葉の意味がより深く心に刺さります。この災いの中、リモートによるお花のお稽古や華展にも取り組まざるを得ない状況になりました。講座に足を運べない方々から送られた作品の画像を見て添削し、言葉をLINEで送ったりしました。オンラインによる華展もこの年の新たな試みです。今更ながらITの便利さを実感させられました。
しかしながらそこには言うまでもなく何か物足りないものがありました。言葉を尽くしたつもりでもLINEの文章では伝わらないものを感じました。作品の画像では奥行きがあまり感じられず、添削の線もその微妙な思いが伝わりきらないのです。人の集う温もりやざわめきやそれぞれの思いが満ちた空間にこそ感じられる豊かさを改めて欲することとなりました。
不器用ながらもねばり強く誠実に努力を繰り返すのが牛の特徴だと言われています。丑の字に糸へんを加えると「紐」となり、その紐がほどけてゆく様は種子から芽が出る様子にも例えられています。人々の思いが募り新たな芽が出る年になることを願ってやみません。
皆様のご多幸をお祈りいたします。
御室流とは
御室流は世界文化遺産、総本山仁和寺を創建された初代門跡、第59代宇多天皇(寛平法皇)を流祖と尊崇し、伝承されている華道流派です。
仁和寺は、中世には世間の名匠、技芸練達者に称号を授与し、文化発展に寄与してきました。近世になりこの称号を授与された花道家が集まり御室流を支えることになり今日の隆盛をみるに至っています。
その流風は古典技法を伝承すると共に、自由ないけ花表現の道をも開き、豊かな感性の涵養をめざし、次代にいけ花の美しさと、いけ花を求める心を継承していくことを目的とした流派です。

家元ごあいさつ
御室流 家元
総本山仁和寺第51世門跡
瀨川 大秀 大僧正
今日まで伝え守られる御室流華道は、仁和寺開創宇多法皇を流祖と仰ぎ、輝かしい伝統を有しています。
是非、御室流華道の歴史に触れていただき、さらに「花は華なり、心なり。」 の言葉のように、花は私達に人生の深さ、素晴らしさを教えてくれます。
唯、花は与えられた場所で自らの命を輝かせています。私達も花のように、命を大切に日々豊かな人生を歩もうではありませんか。
華務長ごあいさつ
御室流 華務長 小田 美風
御室流は寺院を家元とする流派で、花技、花芸を伝授することはもちろんのこと、ただ論理や技芸などの理屈だけではなく、素直に華を愛する心を育み人のあるべき道を求める流派です。
未熟ではございますが、いけばなの発展のため少しでも貢献できるよう精進いたします。

春爛漫
御室桜、今年も満開となりました
御室流華道
御室流年間行事
伝統のいけばなをご覧いただけます
生初式
令和3年は終了しました。
次回は、
日時:令和4年1月6日(木)11:00
場所:仁和寺御殿内 宸殿
御殿拝観料:大人500円、
小・中学生300円
御室流門人に限らず、どなたでもご覧いただけます
令和3年度
第105回
流祖奉献全国挿花大会
1、流祖奉献献華式
令和3年5月16日(日)11:00
於:仁和寺宸殿
2、親授式
令和3年5月16日(日)14:00
於 仁和寺宸殿
3、華供養会
令和3年5月17日(月)14:00
於:仁和寺 金剛華菩薩前
(雨天の場合は宸殿)
※上記出仕者
仁和寺門跡(家元)、役職員、
華務長、副華務長、献華奉仕支部会員
(状況により変更または中止する場合がございます。
何卒ご了承ください)
秋の華会
今年度は終了いたしました。
ご来場ありがとうございました。
「秋の華会」は御室流門人の出瓶により、毎年11月に仁和寺御殿において開催しております。
お問い合わせ
御室流華道に関するご質問お問い合わせは下記よりご連絡ください。
〒616-8092京都府京都市右京区御室大内33 総本山仁和寺内
TEL 075-463-1095
FAX 075-467-1411